2024.05.28

秀和工業株式会社のプレスリリースを配信しました

硬くて脆い化合物半導体ウエハをオブラートの厚さ(19μm)まで削る!ウエハを貼る、削る、磨く、剥がすに特化した薄化加工のパイオニア、秀和工業の厚みのある技術をご覧ください。

(本記事は「足立ブランド」としてPR TIMESに掲載したプレスリリースの転載になります)

■そもそも半導体とは

私たち、秀和工業株式会社(以下、秀和工業)は、半導体ウエハの薄化加工に特化した装置を製造・販売している企業です。

なんのことだかわからないですよね。

一般の方には「半導体」自体が「なんとなく名前は知っているけど実感を持ってピンと来ない」存在であるのに、そこに「ウエハ」という見慣れない言葉が付いて、さらに「薄化加工」。

社業を説明した時、特にお仕事の関係が無い方だと最大限の好意でコメントしてくださっても「そうですか、半導体とか凄いですね」であることは、これまでも身を持って体験してきました。

そこで、今日は自分たちの技術をPRするために、まず皆さんに半導体について誰でもわかるように簡単にご説明したいと思います。これを読めば、誰でも「半導体ってこうやって作られているんだよ」と知ったかぶりできる。人に説明できる。

そのメリットだけでも、持ち帰っていただきたいと考えてこの文章を作成しました。

「半導体」というのは、文字通り半分電気を通す(導く)物質のことです。

スマートフォンやPCなど身の回りの様々な製品に半導体が使われている、というのは漠然とでも皆さんご存知でしょう。エアコン、テレビ、洗濯機、冷蔵庫、デジタルカメラのような家電製品を私たちが利用できるのは、この「低温時には電気をあまり通さないが、高温になると電気を通す」という半導体の性質を活かして、これらの製品をコントロールできるからこそです。

インターネットや銀行のATM、交通システムなども半導体無しでは成立しません。私たちが暮らす社会のインフラ自体が半導体によって支えられているといっても過言ではありません。

半導体ができるまで

それでは、この半導体、どんな原料でどうやって作られているのでしょうか。

大きな丸い鉄板の上で幾つも小さなホットケーキを焼く光景を想像してみてください。

この大きな丸い鉄板にあたるものが「基板」です。基板になる薄い円盤状のシリコンウエハの上に、IC(集積回路)と呼ばれる複雑な電子回路が作られ、それを皆さん多少イメージは出来そうな黒い箱のようなものに封じ込めたもの(上画像参照)が総称して慣用的に「半導体」と呼ばれています。

「ウエハ」が出てきましたが、とりあえず焦らず話を続けます。

これがシリコンウエハですね。

シリコンと聞くとなんとなく人工的な素材のように思われる方も多いかも知れませんが、実はケイ素(シリコン / Si)というのは、地球上では酸素(O)に次いで、地球上で二番目に多い元素です。

要するに、どこにでもある石ころのようなものを、薄く削って、磨いて、その性質を活かして半導体の原料として利用しているわけです。

ややこしいのは、この「ウエハ」の表記は「ウエハー」「ウェハー」「ウエハ」「ウェハ」「ウエーハ」「ウェーハ」「ウェイファ」など、かなりバラバラです。

私たちはこの記事内では「ウエハ」で統一しますが、全部同じ意味です。

英語の「Wafer」のカタカナ読みがバラけているだけで、語源はお菓子の「ウエハース」。薄い板といった意味で捉えていただければ大丈夫かと思います。

この円盤状のシリコンウエハの上に集積回路を作っていきます。

こんな感じですね。

最終的にはもちろんこの円盤のまま使うわけではなく、円盤の中に入った細かい四角形のひとつひとつが半導体(ICやLSI)として切り出して利用されます。この円盤は切り離す前の土台です。

こんな感じで、シリコンウエハ上で集積回路が出来上がると、切れ目に沿って四角形にカットする。

ざっくり言うと、これが世界中に溢れている半導体の作り方です。

敢えて省略している部分もありますが、ご容赦ください。

わざわざ大きな円盤の上で作って切り離すのは、そのほうが一度に大量に半導体を作ることが出来て作業効率が良いからです。

■シリコンウエハは薄くて大きいほど良い

円盤が大きければ大きいほど、一度に沢山の集積回路を切り出せる。

そこで、この円盤、シリコンウエハは年々技術の進歩と共に、口径が大きくなっています。

1980年代には4インチ(約100mm)や6インチ(約150mm)だったシリコンウエハの口径(直径)は、現在12インチ(300mm)が実用化されており、当たり前の話ですが、円ですので、口径6インチに比べて口径12インチなら面積4倍、4倍の量の集積回路が取れる計算になります。

さて、奥ゆかしく半導体について説明してきた本当は「半導体ウエハの薄化加工に特化した装置を製造販売している」自分たちについて説明したい私たちですが、ここでようやく宣伝の土俵に乗ることができました。

「年々技術の進歩と共に」と書きましたが、最初から大きい口径、大きい円盤のシリコンウエハを作ることが出来なかったのは、ただ大きいだけでなく「薄く、大きい」シリコンウエハを作るのが難しかったからです。

■しかし、ウエハは硬くて脆く、薄く大きくするのが難しい

幾ら地球上にありふれた物質とはいえ、こんな都合の良い円盤状の形で地面に埋まっている訳がありません。先ほどはざっくり省略しましたが、この薄い円盤状のシリコンウエハは、元々「インゴット」と呼ばれる大きな棒状のものなどを薄くスライスして作られています。(他にも色々ありますが、話が長くなり過ぎるので省略します)

大きなハムを薄くカットしていくイメージをしてください。

ウエハは本来「硬く」「脆く」「薄い」ものです。これまでざっくりと「シリコンウエハ」と総称してきましたが、サファイア、GaN、SiCのような化合物半導体ウエハなど、その素材も様々です。

特に硬い、特に脆いなど、薄化加工が極めて難しい素材も存在しています。

そこで、ひとまず大きな棒状のものをスライスして円盤状にした後、さらに削って、磨いて、剥がす。この工程が品質に直結してきます。

ウエハを充分に薄化できないことで、最終製品にした時に、半導体として思い通りの性能が出ない。ウエハに見えない傷が発生するなど、加工不良で不良品が多く発生してしまう。

ウエハを薄くする過程で高価なウエハを割ってしまう。

このようなトラブルがどれほど製品のコストや品質に響くかはお分かりいただけるでしょう。

難削素材の化合物半導体ウエハにおいて、薄化とは収益化と同義です。

■薄く!を突き詰めた企業が積み上げた、分厚い技術と手厚いサービス

そんな時にお役に立つのが、秀和工業が60年以上積み重ねたノウハウと加工プロセス、そして薄化技術の詰まった装置です。

画像の装置はあくまで一例ですが、適合するツールが見つからないという方にも、どんなウエハでもご希望通りに薄化する装置をご提供できるのが、私たちの強み。

横型平面研削機、高速精密研磨機、ダイヤモンドスラリー、ボンディングマシーンなど、半導体・光通信などの先端技術分野でお客様が求める各種基板材料をより「薄く」する技術を、装置でご提供。加工ノウハウもご提供することで、お客様の問題を解決します。

「硬く」「脆く」加工が難しい化合物半導体ウエハをオブラートの厚さである19μm(ミクロン)まで薄く削り、磨くことに特化した秀和工業を、ぜひ半導体ウエハ薄化加工の駆け込み寺として、ご利用いただければと思います。

なんか凄い装置であることはわかった、でも特に自分はそれに関わる仕事をしていない、という方はひとまず「なるほど半導体ってそうやって作ってるのか」だけ把握していただいて、もしまた私たちを見かけることがあったら、「半導体の元になる硬くて脆い素材をオブラートの薄さまで削る凄い機械を作っている会社が東京の足立区にある」とだけでも、覚えていてくださったらうれしいです。

特殊な説明が難しい、販売先や用途が限定される装置を作っていても、こうして少しずつでも伝えて知られる努力をしていかなければ肝心のニッチな特殊分野のお客様にも私たちの技術は伝わらないと考えております。

より薄く、より平坦に、より鏡面に。

薄く、を突き詰めた企業の手厚いサービスを、ぜひ体験してみてください。____________________________________________________________________________

企業情報
秀和工業株式会社
https://www.shuwaind.com/

会社名:秀和工業株式会社
住 所:東京都足立区竹の塚2丁目32番16号
電話番号:03-3883-6022
代表者:小口 純利

____________________________________________________________________________

取材など掲載情報に関するお問い合わせは、「足立ブランド」の運営事務局でもある産業経済部産業振興課ものづくり振興係でも受け付けております。

産業経済部産業振興課ものづくり振興係
電話番号:03-3880-5869
ファクス:03-3880-5605

足立ブランド公式Webサイト
https://adachi-brand.jp/

ADACHI BRAND FROM TOKYO
Copyright © Adachi-city
All rights reserved.