最初の足立ブランド認定企業であり、FC足立会長の(株)安心堂・丸山会長に足立ブランドの活動等についてお話を伺いました。
– 4月に11年目を迎える足立ブランドですが、発足当時についてお聞かせ下さい。
12年ちょっと前になるでしょうか…足立ブランドが発足する前の話です。現・足立ブランドのコーディネーターがヒアリングにお見えになりました。地域の活性化、ものづくりの未来、足立区のイメージの向上、そういった話を熱く語らったのを覚えています。私は「足立区のイメージ・評判を向上させるためには自分達が活動しなければならない。まず地域の企業が活性化せねば」という思いが強くあります。当時からこの思いは変わっていません。
こうした思いを持っている企業も少なくなかったようで、その後、足立ブランド発足の運びとなり、弊社も然るべき審査を経て、晴れて「足立ブランド企業第1号」に認定して頂きました。当時は少ない認定企業数でしたが今では48社。感慨深いです。
– FC足立の会長にはいつから着任されているのですか?
足立ブランド事業が始まって2年目、FC足立が組織である以上は会長が必要だろう、という話になりました。同時期に認定された(有)三幸の小沢さんと私で会長の肩書を譲り合った結果、私が会長、小沢さんが副会長に就任し今にいたります。最終的には年齢で選ばれたということもあるのでしょう(笑)
-足立ブランド認定企業で組織される「FC足立」はどんな活動をしてきましたか?
FC足立の活動としては、例えばギフトショー等見本市の出展でしたり、区内外での催事イベント、勉強会、他地域との交流イベント等があります。見本市の出展では、「足立ブランド」として全国の方々へ足立のものづくりを発信しつつ、自社のビジネスにつなげていくわけですが、展示会出展を通して様々な企業さんとご縁ができました。また、そういった活動を通じてFC足立と他地域との繋がりが醸成されていったのも印象が強いです。中には「足立区に学ぼう」そんな風に言っていただけることもあり、とても嬉しく思います。
足立ブランド発足以降、特に印象に残っているのは足立ブランド認定企業の若手経営陣で構成される「あだちブランドyouth」の発足です。若手が元気であれば、足立区の未来は明るいです。また、彼らが主体となり行ったワークショップイベントでは800人近くの子どもたちが参加し、ものづくりに触れたそうです。私自身、良い刺激をもらいました。
– 足立ブランドの魅力とはなんでしょうか?
中の人間からすると、最大の魅力はその「名前」でしょうか。「足立」と冠が付きますからね。その名に恥じないよう活動をしていきたいし、企業としても頑張っていきたいです。
私から見て憧れる技術をもっている人たちは大勢います。だからこそ私も、誰にもできないような技術、そういったものを磨き続けていきたい。私以外にもそう考えているメンバーはたくさんいます。そんな企業・人々による技術や製品等が集まっていることも足立ブランドの魅力といえるのではないでしょうか。
– 足立ブランド(FC足立)の今後の展望についてお聞かせ下さい。
先日、足立区の新しい基本構想が発表されました。そのキーワードは協創力。共に創り上げていこうという事です。今後そういった協創力を高めていくためのプラットフォームがどんどん出来上がっていけばいいと思います。交流を通じ、自分たちが技術情報を持つことで仕事の幅も広がっていきます。自社の強みを再認識できますからね。
グローバル経済というのも大切ですが、私は地域経済を大事にしていきたい。地域経済が成り立たつことで、日本の経済も良くなるはず。足立区はすでにFC足立や若手のあだちブランドyouth、異業種交流会等を始めとし、協創力を培うプラットフォームが生まれ、徐々にその効果が現れ始めていると思います。今後はFC足立として、よりこの動きを強めていきたいです。
また、ものづくりの体験イベントや工場見学等を通じて、次世代を担う子供たちや若者に、ものづくりの楽しさを伝えていけたらと思います。原体験の記憶というものを培うお手伝いができたら嬉しいです。工業高校とのつながりも強めていきたいですね。私共をお役立て頂けたら幸いですし、可能であれば是非、工業高校の見学にもお伺いしたいです。
最近、足立区の人気が若者を中心に伸びていると聞きます。だから、というわけでもないですが「足立区の魅力」の一つとして、足立ブランドも皆さんに思い浮かべていただけるようになれたら嬉しいですね。
ものづくりというのは「無いところから創る事」。マーケットがなくなったらまた作ればいい。失うことを恐れない事が大切です。これからの時代、IoTというのが経済の中で大きなキーワードとなってきます。足立ブランド認定企業をはじめ、各企業がそういった部分の対応力も磨いていくことが重要になってきます。
時代に対応していけば仕事は不滅です。皆で絶えず新しいアンテナを張り、対応しつつ頑張っていきたいですね。今回立ち上がった足立ブランド公式サイトも、足立ブランドの魅力発信をすると共に、より強い「協創力」構築の一助になっていけばと思います。