「美しく仕上げるだけでなく、地球環境や近隣住民に優しい塗装を」。日本の町工場として初めて水性塗料を用いた塗装工場と技術を完成させた、自動車修理工場が取り組むVOC規制・環境負荷軽減への取り組み
(本記事は「足立ブランド」としてPR TIMESに掲載したプレスリリースの転載になります)
■ 業界の先がけとして油性塗料から水性塗料に転換。環境に優しい塗装
「車の修理塗装やオールペイントをしたい」と思ったときに、重視することはなんでしょうか。ユーザーとしては修理箇所の違和感ない仕上がりや、発色の美しさなどが第一になるかと思いますが、実は気にすべきことであまり知られていないのが、地球環境や健康への影響です。従来の油性塗料は光化学スモッグやPM2.5などの原因になる「揮発性有機化合物(VOC)」を多く排出するからです。
現在、世界中でVOCの排出は厳しく制限されるようになりました。しかし日本国内においては、未だに多くの自動車板金工場で規制対象である有機溶剤入りの油性塗料を使用しており、低VOCの水性塗料への転換が不十分という現状があります。
自動車の修理・塗装を手がける足立区のよろず自動車は、住宅密集地域に立地していることから「周辺住民の方のためにもより環境に優しい塗装を行いたい」と考え、2001年より他社に先駆けて油性から水性塗料への転換に取り組み、自動車板金塗装の技術を確立させてきました。
水性塗料はVOC揮発性有機化合物の含有量が極めて少なく、作業者にも周辺環境にも優しいという大きなメリットがある一方で、従来の油性塗料よりも乾燥に長い時間が必要となるなど、取り扱いに手間がかかります。しかし、技術や環境の向上、優れた水性塗料の登場により、美しく耐久性が高い塗装と環境への負荷軽減の両立を実現できるようになりました。
よろず自動車ではキズ・へこみなどの修理時の板金塗装に、環境先進国ドイツの水性塗料「STANDOX(スタンドックス)」を使用しています。車全体のオールペイントにも対応しており、夢のカスタマイズも環境に配慮しながら実現できます。
■環境に優しい、世界標準の水性塗料「STANDOX(スタンドックス)」
スタンドックスはほとんどの成分が純水でできている、環境に優しい水性塗料です。現在多くの自動車メーカーの新車用塗料に指定され、世界80ヶ国以上で使用されています。VOC規制対応製品の塗料として、美しい仕上がりを実現する優れた塗料技術と、高レベルの実務支援が高く評価されています。従来の水性塗料の課題であった耐久性も高めることに成功しています。
よろず自動車は「スタンドックス認定マイスターBP工場」に認定されています。マイスターBPとは、ドイツにおけるマイスターの基準に達する最高品質を提供できる車体・修理工場のこと。高度で優秀な技術をもつ熟練技術者を意味する「マイスター」という概念を自動車補修塗装業界でも取り入れており、エキスパートとして厳しい基準が設けられています。よろず自動車は、スタンドックスシステムを取り扱う技術、高品質の設備機器、熟練したスタッフが揃う工場として基準をクリアしており、品質と生産性に関して多くの優位性を実証しているのです。
■世界中で取り組まれるVOC規制。水性塗料の普及には課題も
・VOCとは
VOCは揮発性有機化合物のことで、一般的に常温の環境で気体または蒸気となりやすい化学物質です。約200種類のさまざまな物質がありますが、揮発しやすいことや親油性などの特徴を生かして、従来の塗料に多く利用されてきました。
一般的にイメージされる「ペンキを塗っているときのツンとしたシンナーの匂い」がVOCが揮発している匂いで、塗装中に空気に乗って周辺に広がります。乾くことで徐々に臭いはなくなりますが3年〜5年をかけて揮発し続けるという性質があります。
VOCは大気中に排出されると窒素酸化物(NOx)とともに日光、特に紫外線の影響を受け光化学オキシダント(光化学スモッグ)を生成し、浮遊粒子状物質(SPM)や微小粒子状物質(PM 2.5)の生成原因にもなります。成層圏オゾン破壊や地球温暖化などさまざまな環境問題に関わるほか、シックハウス症候群などの健康被害を引き起こし、頭痛や目の痛みなど人体に影響が出ることもあります。
このため、世界各国でVOC排出量の制限や低VOC製品への置き換えが推進されてきました。
・日本国内の、塗料におけるVOC規制の課題
東京都内では2015年度の1年間のVOC排出量は約6万トンです。工場やガソリンスタンド、工事現場などの固定発生源から約7割、自動車や航空機、船舶などの移動発生源から約1割、一般家庭やオフィスから約2割排出されており(出典:東京都環境局)、排出量を早急に削減する必要があります。
産業別のVOC排出割合の4割を占めているのが工業塗装であり、作業の工程や方法、環境の見直しや、低VOC塗料への転換などを早急に行うことが求められています。一方で、日本では新車製造においては水性塗料への転換が進んできたものの、修理などを実施する板金塗装の現場では未だに油性塗料も使用されています。そこには次のような理由があります。
・油性塗料の使用に対する規制が比較的緩い
・従来の塗装とは工程が異なるため、新たな技術習得が必要で負担が大きい
・保管や乾燥などの手間がかかる
・塗装用のブースや乾燥用の機材など、設備面での投資が必要
・水性塗料自体が高額
水性塗料を使用するためには新しい技術や設備が必要であり、工場側にさまざまな行動が求められるのです。
■スタンドックスを広めるTOKYO STANDOX NETWORK に所属
よろず自動車は同業各社にスタンドックスを広く普及させるための広報活動や全国での研修などを実施しています。
関東甲信越地方でスタンドックスを使用した事故車修理・カスタムペイントを取り扱っている会社と共にTOKYO STANDOX NETWORK を結成。定例会やテクニカルミーティング(技術交流会)を行い情報交換やスタンドックスを使用した塗装の技術向上に努めています。
■地元密着で修理に対応。リサイクル部品を活用しエコに配慮
よろず自動車は地域に根ざした修理工場であり、地元の方の「車の調子がおかしい」「傷がついてしまった」「エアコンのききが悪い」「社内の匂いが気になる」などさまざまなお悩みに応える頼もしい存在です。専門工場として自社でほぼ全ての工程を行えるよう大手企業並みの設備を備え、お客様とは打ち合わせを密に行うことで費用面・クオリティ面で満足度の高い修理を実現してきました。ハイブリッド車や電気自動車にも対応しています。
環境への負荷軽減に取り組むよろず自動車では、部品交換を伴う修理の際に、リサイクル部品を勧めているのも特徴です。修理に必要な多くの部品はリサイクル部品で対応可能であり、修理費用を安く抑えられるというメリットがあります。リサイクル部品、リビルト部品(再生部品)を使用する場合は、よろず自動車のスタッフがしっかりと検品・クリーニングを実施。場合によっては再塗装も行い、安全性と美しい仕上がりに配慮しています。
■代表 市川松二からのメッセージ
町の工場は入りづらいですか?
よく、そんなお話を伺います。確かに、車両のまわりには工具があったりスタッフが黙々と作業をしていますから、何となく、入りにくく感じてしまうかもしれません。
よろず自動車は、ご近所はもちろん、地元のたくさんの方が気軽に利用していただける地域に密着した修理工場です。
お車のことでお困りのこと、お悩みなどありましたらまずは相談してください。
足立区の「あだち子育てパスポート」をお見せいただければ工賃5%OFFいたします。
子育て中は、車が大切な「足」になります。
お子さんを乗せて、安全にドライブできるよう、車検、整備もよろず自動車へお任せください。
お気軽にお立ち寄りください。
お客様の立場で親身な対応、地元のお客様を大切にしています。
心よりお待ちしております。
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企業情報
よろず自動車
https://www.yorozu-auto.com/
会社名:株式会社よろず自動車
住 所:足立区興野二丁目12-13
電話番号:03-3898-5537
代表者:市川松二
事業内容:自動車の修理・塗装
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取材など掲載情報に関するお問い合わせは、「足立ブランド」の運営事務局でもある産業経済部産業振興課ものづくり振興係でも受け付けております。
産業経済部産業振興課ものづくり振興係
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